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Restaurant MAISON (Paris)シリーズは、フランス・パリを中心に活躍する渥美創太シェフ率いるレストラン〈MAISON〉監修のもと制作したコラボレーションシリーズです。
アイデアの元となったのは、シェフならではの食材への想いでした。
「生産者と季節の食材に向き合うことを大切にしている〈MAISON〉にとって、生産者の存在は最も大切なものです。そして彼らが生み出す食材こそが自分たちの料理を組み立ててくれています」
器の開発のため畑萬陶苑を視察し、鍋島焼の色の豊富さや、培ってきた歴史・技術に、更なる可能性を感じた渥美シェフ。
「鍋島焼の伝統を受けつぐ畑萬陶苑の技術をヨーロッパの文化と合わせて表現することで伝統的かつ新しい表現が生まれるのではないかと感じました」
そこでモチーフに選んだのが、ヨーロッパの文化であるアンティークのボタニカルアートです。
ボタニカルとは英語で「植物の」「植物由来の」という意味があり、細部まで詳しく描かれた絵がボタニカルアート(植物図鑑)として古くから現存しています。
鍋島様式の限られた色数で、写実的なボタニカルアートを精密に繊細に描写する表現を追求し、約1年の開発期間を経て2020年に全10種類のRestaurant MAISON (Paris)シリーズを発表。第二弾として、2022年にはひとまわり小さなサイズのプレート全6種類を発表しました。
畑萬陶苑の絵付け職人がこだわりぬいて実現した、新たな表現技法の誕生です。
ボタニカルアートの細部まで観察された写実性を、焼きものとして表現することは非常に難しく、高い技術を要するものでした。
鍋島焼の伝統表現のひとつに、下絵付と上絵付のレイヤーを重ねることによる奥行き感がありますが、Restaurant MAISON (Paris)シリーズで新たに確立した技法では、レイヤーを重ねた絵柄部分のみ釉薬をかけ、白磁部分は空焼きでマットな質感にすることで、絵付けの立体感と奥行き感がより際立つように仕上げています。
この伝統技法を再解釈した独自の表現方法により、磁器本来の素材感と艶やかな絵付けがコントラストを生み、描かれた植物や果物がより瑞々しく豊かな美しさを放ちます。
鍋島焼の伝統的な絵付技法を受け継ぐ畑萬陶苑の職人だからこそ生み出せる新たな表現。「Restaurant MAISON (Paris)」は、その繊細な美しさを堪能いただけるシリーズです。
飾り皿としてお楽しみいただくのはもちろん、レストランシェフからのオーダーで生まれたプレートですから、料理の盛り付けに配慮した形状にもこだわりがあります。
器の中心部から外側に向かって反りあがった形状により、料理を盛ったときソースが中心に集まるように計算しています。また高台を小さく絞ることで器を置いたときに外側に生まれる輪郭の影を楽しんだり、接地面との隙間が指がかりになることで給仕がしやすいデザインです。
「レストランで大切にしたい生産者(畑萬陶苑)と季節の食材(ボタニカルアート)が、レストランメゾンに欠かせない一皿になりました」(渥美シェフ)
共にものづくりに携わった我々にとって、シェフの言葉が何より嬉しいごちそうです。
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